公益財団法人 大原記念労働科学研究所
公益財団法人
大原記念労働科学研究所
The Ohara Memorial Institute for
Science of Labour

川崎移転から平成時代へ(1971(昭和46)年~1988(昭和63)年)

1971(昭和46)年 2月15日 創立50周年記念式
3月 現研究所,竣工
4月 研究室を廃し,第Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ研究部となり,経営委員会,研究運営委員会できる,研究についての最高決議機関は研究者会議となり,民主化が行われる
4月 東京神田出版サービスセンターのビルに東京事務所開設
4月以降 東京から川崎市へ研究所が移転
図書館にマイクロフィッシュ設備(日本船舶振興会補助金)
9月10日 創立50周年記念シンポジウム
創立50周年記念号(『労働の科学』8月号,『労働科学』10月号)
・自動車運転業における勤務体制の変更と労働生産性,交通災害の関係に関する調査研究(労働省)
・機械油の皮膚障害に関する実験的研究(石油製造業)
・鉛取扱い作業場の環境調査(新聞業)
・『労働科学の生い立ち(創立50周年記念)』
・小沼十寸穂『職場不適応と不適応症―産業神経症の問題へ』[労働科学叢書29]
・井上和衛『都市化と農業公害』
・沼尻幸吉『働く人のエネルギー消費』[労働科学叢書30]
1972(昭和47)年 ミニコンピューター(HITAC10)設備(日本船舶振興会補助金)
・坑内作業の適正温度に関する研究(通産省)
・事務機の人間工学的研究(日本事務機械工業会)
・蓄電池工場の環境調査(電気機器製造業)
・検びん作業に関する調査(醸造業)
・狩野広之『不注意とミスのはなし』[労働科学叢書31]
・内海義夫『ソビエトの労働科学』[労働科学叢書32]
1973(昭和48)年 テクニコン・オートアナライザー設備(日本船舶振興会補助金)
・航空保安要員のワーク・ロード調査(運輸省)
・婦人労働者の残業と深夜業の影響に関する調査(労働省)
・婦人労働就業実態調査(自治体)
・予約・発券関係職場の総合環境・疲労度調査(旅客運送業)
・吉竹博『産業疲労―自覚症状からのアプローチ』[労働科学叢書33]
1974(昭和49)年 ・航空管制官のワーク・ロードに関する調査(運輸省)
・電話交換手の生体負担実態調査(通信業)
・客室乗務員の作業実態調査(旅客運送業)
・暗室作業者の労働負担ならびに健康調査(化学工業)
・三浦豊彦・他編『新労働衛生ハンドブック』
・野村茂『職業性皮膚障害とその対策―労働衛生管理のために』[労働科学叢書34]
・藤本武『最近の生活時間と余暇』[労働科学叢書35]
・松藤元訳『一酸化炭素の毒物学』[労働科学叢書36]
・沼尻幸吉『活動のエネルギー代謝』[労働科学叢書37]
1975(昭和50)年 ガスクロマトグラフ質量分析装置,走査電子顕微鏡など設備(日本船舶振興会補助金)
・チェーンソー等による振動障害にかかる健康対策の研究(労働省)
・自動車組立作業従事者の単調労働対策に関する研究(労働省)
・石綿揚荷の石綿環境調査(船舶業)
・渡部真也監修,伊藤史子訳『産業における振動』[労働科学叢書38]
・三浦豊彦『大気汚染からみた環境破壊の歴史』[労働科学叢書39]
・柏木繁男『マン・マシン事故の分析と管理―事故要因の複合構造分析的研究』[労働科学叢書40]
1976(昭和51)年 作業環境測定法による測定士の指定講習はじまる
視覚情報処理シュミレーターなど設備(日本船舶振興会補助金)
・単調労働対策と余暇に関する研究(労働省)
・航空路レーダー情報処理システムにおける人間工学的調査(運輸省)
・労働組合員の健康状態に関するアンケート調査(動力車労働組合)
・勝木新次『中高年齢者の体力と労働』[労働科学叢書41]
・高木和男『社会栄養学』[労働科学叢書42]
1977(昭和52)年 ・ビル内における空気汚染物の拡散に関する調査研究(自治体)
・作業環境・エネルギー消費の評価に関する調査(化学工業)
・ハンダ線の有害性検査(金属製品製造業)
・機械化事務作業に関する相談(銀行業)
・佐野辰雄『日本のじん肺と粉じん公害』
・斉藤一,遠藤幸男『単調労働とその対策―労働の人間化のために』[労働科学叢書43]
・三浦豊彦・他編『新労働衛生ハンドブック(増補編)』
1978(昭和53)年 サーモグラフィーほかを設備(日本船舶振興会補助金)
・心身障害者の職業上の適応に関する調査研究(自治体)
・管制情報処理システムに関する人間工学的調査研究(航空振興財団)
・客室乗務員の作業と労働負担に関する実態調査(旅客運送業)
・女子事務作業者の作業負担と作業姿勢等の人間工学的検討ならびに身体的作業能力の実態に関する調査(保険業)
・労研編『労研・適性検査の手びき』
・下山房雄『高齢者の労働問題』[労働科学叢書44]
・藤本武編『日本人のライフサイクル―労働者・農民の職業・生活歴』[労働科学叢書45]
・三浦豊彦『労働と健康の歴史(第1巻)古代から幕末まで』[労働科学叢書46]
1979(昭和54)年 ・婦人管制官採用に関する調査(運輸省)
・日本における機械化事務作業者の勤務時間制度の実態分析(ILO)
・有機溶剤の測定手法に関する研究(中央労働災害防止協会)
・コークス炉作業従業員の労働負担に関する実態調査(鉄鋼製品製造業)
・木村菊二『粉塵測定法―作業環境管理のために』[労働科学叢書47]
・多田治・中明賢二『環境有害物の測定法と評価(上巻)無機編』[労働科学叢書48]
・斉藤一監修『交替制勤務』[労働科学叢書50]
・斉藤一監修『頸肩腕障害と腰痛』[労働科学叢書51]
・吉岡金市『カドミウム公害の追求』[労働科学叢書54]
1980(昭和55)年 所長代理に多田治就任
・航空路管制業務における通信負荷調査(1984年まで,運輸省)
・管制のワークロードと交通量分析調査(1981年まで,航空振興財団)
・ごみ収集作業における腰部負担に関する実験的研究(自治体)
・客室乗務員の勤務と機内業務に関する実態調査(航空運輸業)
・加齢による労働能力と職務再設計調査(電機労連)
・じん肺症に合併する全身諸臓器の障害疾病に関する研究(全国じん肺患者同盟)
・多田治・中明賢二『環境有害物の測定法と評価(下巻)有機編』[労働科学叢書49]
・三浦豊彦『労働と健康の歴史(第2巻)明治初年から工場法実施まで』[労働科学叢書52]
・斉藤一・遠藤幸男『高齢者の労働能力』[労働科学叢書53]
・野沢浩・小木和孝編『自動車運転労働―労働科学からみた現状と課題』[労働科学叢書55]
・三浦豊彦『労働と健康の歴史(第3巻)倉敷労働科学研究所の創立から昭和へ』[労働科学叢書56]
1981(昭和56)年 10月30日 創立60周年記念講演会「社会政策・QWLと労働科学」(日本海運倶楽部)
英語版および日本語版「労働衛生」シリーズのオートスライド制作(日本万国博覧会記念協会補助事業)
・料金徴収所の排気ガス等の実態調査(日本道路公団)
・障害者の作業と労働負担に関する研究(身体障害者雇用促進協会)
・電子工業における人間工学的研究(電気機器製造)
・小沼十寸穂『職場の精神健康管理の実際』[労働科学叢書57]
・森清善行『労働と技能』[労働科学叢書58]
・斉藤一監修『労働時間』[労働科学叢書59]
・越河六郎『保育労働―母の仕事と性格をさぐる』[労働科学叢書60]
・三浦豊彦『労働科学研究所60年史話』
・小沼十寸穂編著『労働精神医学の新知見―利き眼・喋り作業・拘束性神経症』[労働科学叢書61]
・三浦豊彦『労働と健康の歴史(第4巻)十五年戦争下の労働と健康』[労働科学叢書62]
1982(昭和57)年 所長に多田治就任
・住宅における人間・熱環境系の評価に関する研究(通産省)
・新診断手法の開発(自動車事故対策センター)
・料金収受職員の健康調査(日本道路公団)
・出稼ぎ就労状況調査(全国農業会議所)
・営業部門重量物取扱い作業者の健康管理方式等に関する調査研究(飲料製造業)
・三浦豊彦編著『工具振動と振動障害対策』[労働科学叢書63]
・鷲谷徹・高橋祐吉編著『サービス産業の労働問題』[労働科学叢書64]
・野沢浩『労働と紛争』[労働科学叢書65]
1983(昭和58)年 「労働科学研究所の機器整備」事業開始(1997年まで,日本船舶振興会補助金)
・ビル室内の汚染物発生に関する調査研究(自治体)
・管制情報システムに関する人間工学的調査(1985年まで,航空振興財団)
・イマーションスーツの保温性に関する調査研究(日本造船研究協会)
・人間―機械系としてみた発変電設備の人間工学的研究(電気供給業)
・斉藤一監修『年齢と機能』[労働科学叢書66]
・吉竹博『日本人の生活と疲労』[労働科学叢書67]
1984(昭和59)年 理事長に天城勲,所長に小山内博,副所長に西岡昭・遠藤幸男就任
・都市型労働における作業環境の概念設計に関する研究(科学技術庁)
・高齢化社会における技術革新と労働の人間化(1985年まで,総合研究開発機構)
・客室乗務員の作業環境に関する実態調査(航空運輸業)
・VDT作業の人間工学的・労働衛生学的調査(観光業)
・村松貞次郎監修『わが国大工の工作技術に関する研究』
・井上和衛『農業「近代化』と農民―その労働と生活の変貌』[労働科学叢書68]
・藤本武『組頭制度の研究―国際的考察』[労働科学叢書69]
・三浦豊彦『労働と健康の戦後史―労働と健康の歴史(第5巻)』[労働科学叢書70]
・多田治編『職場環境改善のための測定の実際』[労働科学叢書71]
・小木和孝編『労働負担の調査』[労働科学叢書72]
・小沼十寸穂『産業神経症物語』[労働科学叢書73]
・木村菊二『防じんマスクの選び方・使い方』
1985(昭和60)年 木村菊二:「労研式マスクフィッティングテスター」発表
・ヒューマンファクターと教育訓練に関する調査研究(航空保安大学校)
・VDT作業環境の労働衛生学的・人間工学的調査(自治体)
・適性診断業務の将来方向に関する調査研究(自動車事故対策センター)
・本四海峡部等工事安全に関する調査検討(本州四国連絡橋公団)
・クリーンルーム等の閉鎖空間における作業条件と作業者との関係に関する労働心理学的調査研究(建設業)
・三浦豊彦『冬と寒さと健康―気候・気温と健康(上)(下)』[労働科学叢書74・75]
・山上克己『大原總一郎の経営理念とその実践』
・重松成二『伝統工芸と手仕事』
・狩野広之『事務作業とミス―その問題と対策』
・三浦豊彦監修・熊木敏郎著『理容美容の作業と健康』
1986(昭和61)年 7月8日 創立65周年記念公開シンポジウム「現代人の労働と生活時間構造」(国立教育会館)
所長に西岡昭,副所長に遠藤幸男就任
・管制業務におけるワークロード調査(1986,1988年,運輸省航空局)
・航空管制業務におけるヒューマンファクターに関する調査(1987年まで,運輸省航空保安大学校)
・週休二日制実施の標準化およびテスト実施,資料分析判定に関する研究(医療保険業)
・体育館解体作業場の石綿粉じん調査(建設業)
・小山内博編『ME化とVDT労働』[労働科学叢書76]
・三浦豊彦・他編『住みよい住宅熱環境』[労働科学叢書77]
・海老原勇『粉じんと健康障害―系統的な免疫疾患としての把握』[労働科学叢書78]
1987(昭和62)年 ・料金徴収所作業環境調査(日本道路公団)
・防音保護具の効果に関する調査研究(鉱業労働災害防止協会)
・マン・マンインターフェイス改善に関する研究(1988年まで,電気供給業)
・運転シミュレータを用いた人間信頼性の研究(1991年まで,電気機器製造)
・三浦豊彦『新・生活の衛生学』[労働科学叢書80]
・藤本武『今日の労働時間問題』[労働科学叢書81]
・小山内博『健康づくりの基礎―予防医学の立場から』
・海老原勇『石綿,アスベスト―健康障害を予防するために』[労研ブックレット1]
1988(昭和63)年 9月 特別講演,J. ルーテンフランツ教授「夜勤交代制勤務者の健康と家庭生活」(国立教育会館)
・施設体系からみた高齢者ケアのあり方に関する研究(厚生省)
・管制の実習における教育効果向上に関する調査研究(航空保安大学校)
・料金収受員の労働負担及び環境に関する実態調査(首都高速道路公団)
・夜間走行に伴なう職業ドライバーの循環器系機能の変動と作業負担に関する実態調査(全日本トラック協会)
・時間外労働と健康状態に関するアンケート結果の分析・評価(出版労連)
・野沢浩『労働過程の過失と責任』[労働科学叢書79]
・労働科学研究所編『転換期の労働者・農民』[労働科学叢書82]
・西部徹一『船員の戦後史事典』[労働科学叢書83]
・小池正雄『林業労働の研究』[労働科学叢書84]
・三浦豊彦・他編『現代労働衛生ハンドブック』
・木村菊二『改訂 防じんマスクの選び方・使い方』