理事長挨拶
真価が問われる年
新年あけましておめでとうございます。旧年中に賜りましたご支援ご協力に厚く御礼申し上げるとともに本年も変わらぬご指導ご鞭撻の程お願い申し上げます。
新たな環境で迎える年
大原記念労働科学研究所は10年間お世話になった桜美林大学千駄ヶ谷キャンパス、新宿キャンキャンパスから昨年撤収し、大塚の地に新たな事務所を設けました。2026年は新生労研のこれまでの10年の歩みを踏まえ、新たな執務環境のもとで再スタートを切るチャレンジの年になります。
研究面でのチャレンジ
事務所移転という大事業の準備、実施、定着に少なからずリソースを使わざるを得なかったこともあり、労研の最大の収入源である委託研究の受注が2024,25年と低迷しています。低迷の要因は発注側、受注側それぞれにありますが、労働環境が劇的に変化していくなか経済社会の動向や発注側の変化を敏感に察知し、受注側である労研も伝統を踏まえつつ変えるべきところは変えていく革新を不断に行っていかなければなりません。委託研究と一口に言っても、内容は研究開発型、開発された手法を適用していく型、コンサルティング型、教育・研修型などの類別があります。発注側のニーズをしっかりと分析し費用対効果をもとに戦略的に個別事案に対応していく必要があります。委託研究の再活性化は2026年最大のチャレンジです。
事業面でのチャレンジ
労研が公益法人として認定を受けている事業の一つとして出版事業があります。柱は普及雑誌『労働の科学』の刊行です。『労働の科学』はかねてより発行が遅れており、この場をお借りして読者の皆様にお詫び申し上げます。遅れの原因は編集体制の脆弱さにあり、責任は編集部にはなく、編集部門に十分なリソースを確保できていないマネジメント側にあると認識しています。激変する出版・雑誌業界の動向を踏まえつつ労研の出版事業をどう運営していくか、これからの出版事業の在り方について突っ込んだ検討を進め、持続可能な姿を構築してまいります。
労研の資産を活かす
100年を超える歴史をもつ労研は様々な資産に恵まれています。これらをこれからの労研の発展に活かしていくことが必要です。
第一には維持会の存在です。労研を支援してくださる企業、団体、個人からなる維持会は労研にとって不可欠の存在です。維持会の皆様のご期待にそえるよう今後とも努力してまいります。
第二には主管・客員・協力研究員やアドバイザリイボード、コラボレートリサーチャーなどからなる人的ネットワークの存在です。労働科学にかかわる広範な分野の専門家が数多く労研に協力してくださっています。
第三には労研デジタルアーカイブに代表される労研のこれまでに積み上げた知的資産の存在です。労働現場は日々変化していますが、先人たちの知的格闘の結果から我々が学ぶものは多く、最新の研究動向をアップデートするとともに温故知新を忘れてはなりません。
真価が問われる年
2026年は第三次中期計画の2年度目にあたります。中期計画で企図した課題に取り組み、過去10年の蓄積の上に成果を積み上げることができるか、労研の真価が問われる年になります。所員一同決意を新たにチャレンジしてまいります。
令和8年1月1日 濱野 潤
理事長 濱野 潤

