| 労働の科学 労働科学 書籍・雑誌のご注文&ご案内 |
| <ISL Paperbacks 5> <目次>→こちら |
![]() |
| 現在は安心と安全が求められている 2005年6月末、テレビのニュースで、株主総会を無事に終えた社長さんが「これからの経営は“安心と安全”をキーワードとする経営」と語っているのを見ました。逆に現在は“不安で危険”な社会になっていることだと言えましょう。 世相の動き ここで、最近マスコミを賑わした安全や衛生(健康)に関わるニュースを振り返ってみますと、安全面では自動回転ドアによる死亡事件、綿々と続く三菱自動車のリコール、そしていま旬な問題はJR西日本の鉄道事故や日本航空の多発する事故やトラブル。また、患者誤認など医療事故も相次いでいます。 衛生(健康)面からは、少し旧聞のカイワレ大根の出荷停止で裁判の引き金となったO157(腸管出血性大腸菌)による食中毒事件、エイズの薬害事件、BSE(ウシ海綿状脳症)事件、雪印乳業の食中毒事件、そして、最近マスコミに急浮上した潜伏期間が長く自己認識が薄いアスベスト災害などが思い起こされます。 とにかく、これら安全と衛生の面に限定しても、これでもかこれでもかと次から次へと問題が出てきます。さらに、この本では取り上げませんが、不安要因として年金の問題、雇用不安、イラク動向や国際テロ問題、北朝鮮拉致問題あるいは中国で発生したSARS(新型肺炎)や鶏の大量死をもたらした高病原性鳥インフルエンザなど、国民を不安に追いやる社会現象が間断なく生じています。 でもか、それゆえか進歩している対策 しかし、2004年末の中越地震では対向車がなかったという幸運に恵まれましたが、大型システムである新幹線が大惨事には至らなかったのは、安全管理システムの成果でしょう。地震対策も、関東大震災の教訓による“まず火を消しましょう”という対策から、1995年の阪神・淡路大震災では“倒壊対策”に重点が移りました。 今回の中越地震での教訓は何でしょうか? この地震の特徴は長期な余震、台風との合併症的な災害、被災地の孤立化などが挙げられます。この不幸な結果も今後の活動に生かし、後世には進歩と評価されるようにしたいものです。 同様に労働災害も確実に減少しており、これも関係者の努力と合わせて企業内での地道な活動成果によります。 激励メッセージを! 地球環境問題に注目が集まり始めたときに、環境に関わる産業を“静脈産業”とマスコミは命名しました。それにならいますと、安全衛生管理担当は企業内では静脈部門です。逆に言えば花形部門ではなく、それゆえにその活動はあまり知られておりません。 そこで私の体験を中心に、少しでも理解者が増え、協力者が増えて安全衛生管理活動への“抵抗”“壁”の敷居を低くしようとして、本書を著しました。本書のタイトルには、そんな意気込みを込めました。なお事例については基本的な内容を保持しつつ、脚色してあります。 そして、本書をお読みくださる方の多くは、私が直面したのと同様な問題を抱えながらお仕事をされていると思いますが、その悩み時の激励メッセージになれば幸いだと思います。また、一般の方が読まれることも考慮し、この本の基本となる労働安全衛生法については、本文中の編や章の初めに関係ある条文を挿入したり、概要を示しました。これにより多くの方が労働安全衛生法への関心をもたれ、さらなる研究へ進まれる契機つくりとなるならば望外の幸せです。 〜「はじめに」より〜 ↑最上端へ |
|
<ページtopへ>
|
|