- 佐々木司.
オフィス労働のIT化と労働者の疲労
労働科学,78(6),301〜309,(2002)
Sasaki, T. Characteristics of the Worker's Fatigue Posed by the
Information Technology at Offices.
- 本研究では,日頃からIT機器を用いて業務を行う6名の男性オフィス労働者を対象として1ヶ月間の生活時間調査と活動量の測定を行ない,オフィス労働のIT化の実態把握とそれが労働者の疲労に及ぼす影響を検討した。その結果,疲労感が強い日は労働時間が有意に長く,特に職場外でのIT労働時間が長かった。また職場外でのIT労働が自宅で夕方から夜間に行われる時に疲労感は有意に増大していた。一方,労働者は疲労感が強い日に有意に早く就寝し,長時間睡眠を確保する傾向がみられた。さらに職場外で行うIT労働は,その後にとる睡眠時間の質を有意に低下させた。これらのことからオフィス型IT労働の疲労対策には,労働時間管理に加え労働時刻管理の必要性が示唆された。
大倉元宏・浦川龍平・寺本宏明・佐藤上太・近藤学哉・池上敦子・中川幸士・箭田裕子・田内雅規・村上琢磨・北野正夫.
視覚障害者用道路横断帯の標準的敷設法に関する研究(1)
労働科学,78(6),310〜316,(2002)
Ohkura, M. et al. Guidelines for Installing Tactile Guiding
Lines to Assist Blind Pedestrians in Crossing Intersections (Part 1).
- 視覚障害者の道路横断を支援する横断帯(通称エスコートゾーン)における利便性を向上させるために,エスコートゾーン直前の歩道上に触覚的手がかり(以下サインブロック)を置くこととエスコートゾーン拡幅の効果についてフィールド実験により検討した。ある駅前の横断歩道にサインブロックとエスコートゾーンに関して3つの敷設条件を設定し,単独歩行に慣れた3名の視覚障害者にそれぞれの条件下で3回ずつ横断を求めた。
実験の結果,サインブロックの設置,エスコートゾーンの拡幅とも,被験者の横断パフォーマンス(歩行軌跡や横断所要時間)を向上させた。エスコートゾーンの敷設法において極めて重要な知見と考えられる。
村田 克・木村菊二.
個人曝露粉じん濃度のリアルタイム表示および警報システムの開発
労働科学,78(6),317〜320,(2002)
Murata, M. et al.
A Personal Dust Monitoring System to
Inform and Warn about Real-time Exposure Levels.
- 作業環境中の粉じんについて,現場の管理者と同時に作業者自身も,作業中にその場で濃度レベルを把握できる測定システムを作成した。本システムは携帯型の相対濃度粉じん計に,電圧計測ユニットとデータ取得と表示用のコンピュータ類から成る。作業者は粉じん濃度上昇時の警告音を聞くことができ,また同時に時々刻々の曝露濃度が無線で接続した外部コンピュータ画面に表示される。本測定システムの適用試験を鋳鉄作業場において行い,現場の関係者全員が有毒物への曝露状態をリアルタイムに知ることにより,作業方式変更等の対策の提案などをその場で効率良く進められる可能性が示唆された。
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