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国際労働財団設立20周年記念国際シンポジウム
「社会・労働分野における開発協力のあり方と国際労働財団の役割」
平成21年4月10日(金)13:00-17:30
報告 国際協力センター 吉川徹
2009年4月10日(金)の午後、京王プラザホテルで国際労働財団(JILAF)設立20周年シンポジウムが開催されました。労働科学研究所国際協力センターではJILAFによる現地支援事業のひとつ労働者参加型職場改善プログラム(POSITIVE)の開発、実施に協力をしています。シンポジウムではこれまでのJILAFの20年にわたる国際連帯の成果が確認されるとともに、今後のビジョンについて多面に報告・討議が行われました。その概要を報告します。
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| 第一部 挨拶・提言 |
報告要旨 |
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国際労働財団(JILAF)は1989年5月9日に設立された。折りしも、ベルリンの壁が崩壊し、東西冷戦が終わったその年に、”発展途上国における自由にして民主的な労働運動の強化・発展”のための積極的な活動を開始した。今、この世界的不況のなかでこそ、「雇用」「労働」に関する国際連帯が求められている。わが国のODA要綱には雇用・労働が触れられていない。欧米の労働組合関連支援への体制はわが国にとっては垂涎の状況である。
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国際労働財団理事長 高木 剛
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世界的に貧困が進んでいる。働くものが犠牲を強いられている時代となった。アジアの多くの国で雇用保険の整備は道半ばである。セーフティネット、社会保護の制度作りが求められている。
連合の国際活動とJILAFの取り組みは両輪である。民主主義・社会的公正の実現は、乾いた大地を緑にするがごとく、JILAFがこれまで蒔いた20年の種を育てるときだ。JILAFの長期的視点、開発協力の意義が世界に認知され、民主的な発展に貢献できるよう祈念したい。 |
連合 事務局長 古賀 伸明
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JICA 副理事長 大島賢三 |
「人間の安全保障」の視点にたった国際協力活動における労働分野の役割は非常に重要である。特に、1)労働政策立案、2)雇用安定・職業訓練、3)朗労働安全衛生分野である。途上国では労働安全衛生関連の法整備が遅れている。労働災害の保障システムも十分でない。JILAFは参加型安全衛生トレーニングプログラムをアジア各国で展開し、多くの成果をあげていることは国際的にも有名である。
JILAFに3つの期待がある。1)日本のもつ比較優位性を活用したキャパシティビルディング(能力強化)、労使協力の支援、2)グローバル化における労働者保護の推進、3)包括的アプローチの強化、である。 |
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ITUC 書記長 ガイ・ライダー |
国連のミレニアム開発目標の4つのゴールは、成功していない。グローバル化の中で我々労働組合の役割はますます重要となっている。国際労働組合総連合(ITUC)は国際開発協力ネットワークに4つの分野に力点をおいている。1)労働組合を通じた援助の効果の最大発揮、2)開発主体としての労働組合の役割再確認、3)労働組合を通じた多国間開発援助、4)開発協力の情報共有、経験交流、である。
人間らしい労働のために連帯が重要であり、JILAFの多大な協力があってこそ、多くの成果を得ることができた。こころから皆さんに感謝したい。
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第2部 パネルディスカッション
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東海大学名誉教授 前島 巌 |
開発協力活動は大きな転換期である。3つの変化が起きている。1)積極的協力政策への国際世論の変化、2)NGOの役割の増大化、3)労働組合による開発協力の重要性の増大、である。そのためわが国において、次の6つの提案をしたい。1)開発協力によって目指すものを決めるODA基本法の制定、2)労使の行う開発協力に政府のODAからの支援を、3)政策策定に労使の参画、4)NGOの開発協力にODAの配分を、5)NGOの安定的な活動のために単年度でなく、3年間など複数年度の予算措置を、6)国内への開発協力の展開、である。
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パネルディスカッションの様子 |
総合討議では、前島巌氏のコーディネートのもと、主に3つの課題について集中討議が行われた。1)現在の社会における労働組合による開発協力の意義と役割、2)労働組合による開発協力はどうあるべきか、3)これからのJILAFの活動への期待、の3つの課題について、それぞれパネリストからのコメントを得ながら進められた。パネリストには、上記の来賓挨拶とともに、国際労働組合総連合アジア太平洋地域組織(ITUC-AP)の鈴木則之書記長、アメリカ国際労働連帯センター(ACILS)のエリー・ラーソン事務局長、インドネシア労働組合総連合(CITU)のタムリン・モシイ会長が参加した。これまでのJILAFの成果を確かめ、今後のJILAFによる国際協力へ大きな期待のかかる討議となった。 |
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文責 吉川徹(国際協力センター)
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