労研・産業安全保健エキスパートネットワーク
2010年5月28日「労研・産業安全保健エキスパートネットワーク」が新日本製鐵株式会社 名古屋製鐵所にて開催されました。
労研・産業安全保健エキスパートネットワークは,昨年度まで労働科学研究所が開催していた「産業安全保健エキスパート養成コース」の修了生の情報交換の場として設立されました。
当日は,
・開会とオリエンテーション
・第1セッション:工場見学,
・第2セッション:講演と意見交換
・第3セッション:労研「産業安全保健エキスパートネットワーク」設立についてのプログラムが開催されました。
開会とオリエンテーション
開会挨拶として,幹事を代表して新日本製鐵株式会社名古屋製鐵所の濱田氏よりご挨拶を行いました。続いて,労働科学研究所所長の酒井より「産業安全保健エキスパートの活動について−将来構想を皆で語る−」をテーマにオリエンテーションを行いました。
第1セッション
第1セッションの工場見学では,参加者は新日本製鐵株式会社 名古屋製鐵所内をバスで移動し,厚板行程,熱延行程などの見学を行いました。赤く熱せられた金属の固まりが,轟音と共に猛スピードで移動し仕上圧延機で伸ばされる様は圧巻でした。
第2セッション
第2セッションの講演と意見交換では,トヨタ自動車産業医の田原氏が 『やさしいメンタルヘルス 「メル変」の世界に迷い込んでいませんか?』と題して講演を行いました。講演の中で田原氏は,メンタルヘルス活動は「精神疾患対策とストレス対策とを合わせた取り組みである」ことを参加者に再確認させ,対策を行う際は,「傷病の診断(疾病性)からではなく仕事を含む生活(事例性)から考える」,「感情より事実に基づき対応する」などのポイントについて説明をしました。
第3セッション
第3セッションの労研「産業安全保健エキスパートネットワーク」設立についてでは,はじめに労働科学研究所所長の酒井から設立趣旨の説明が行われました。
次に関西電力株式会社の長田氏が会則,事業内容説明を行い,参加者の意見を求めました。参加者から多くの意見が出され,活発な討議が行われました。
第3セッションの最後に情報交換を行うメインツールである,「エキスパートネットワーク専用ページ」について,アステラスビジネスサービス株式会社の垣内氏,労働科学研究所の内藤からログインの方法,情報のアップロード方法についての説明及び具体的な使用方法についての説明がされました。
次回の開催は東京です。
予定につきましては決まり次第お知らせいたします。
以下,過去の関連記事。
2010年3月17日に人材養成フォーラムが開催されました
労働科学研究所では平成17年(2005年)から国の委託を受け、『産業安全保健エキスパート養成コース』を 運営してきました。同コースは、経営トップへの提言力をもった中核人材の養成を目標とするものです。平成22年(2010年)3月に第9期が修了し、合計206名のエキスパートが育ちました。
この5年間の成果と経験を総括するために、2010年3月17日(水)に日本教育会館にて「人材養成フォーラム」(労働科学研究所主催)が開催されました。本コースの修了生及び一般申し込みの60名以上が参加しました。企業の人事・労務担当、安全・衛生管理担当、産業保健担当(産業医、産業看護職)に加え、労働科学研究所研究員など多岐にわたる背景を持つ人々が参加し、活発な意見交換が繰り広げられました。
第1部
労働科学研究所 所長 酒井一博が「2005年~2009年 5年間の軌跡と総括」をテーマにカリキュラムの特徴である「三位一体」の説明、現場実習の進め方、受講者の所属している業種、年代、役職等について報告しました。
第2部
労働科学研究所 副所長 北島が「2010年夏 これからの産業安全保健人材の養成方法」をテーマに、自立スキーム、「知の市場」との連携、認定制度、中小企業人材の育成、エキスパートネットワークの強化など具体的な計画が述べられました。。
表彰式
第2部終了後には本エキスパートコースに協力を頂いた
・企画運営委員、
・講師
・受講者派遣企業(6名以上の受講者を派遣)
などに労働科学研究所 理事長 塩谷隆英が感謝状の授与を行いました。企画運営委員代表として安福愼一様、講師代表として岩本充史様、受講者派遣企業代表として川野政彦様に感謝状が授与されました。
第3部
第3部では、企画運営委員、講師代表、受講者代表、受講者派遣元企業、有識者、労働科学研究所研究員の9名のパネラーを迎えて、「産業界における事故リスクと健康障害リスク」、「エキスパート養成コースの強みと課題の検証」、「エキスパートの活躍の仕組みづくりの提言」の3つのテーマに沿って経験、専門性に基づいて発言がなされました。
まず、垣内利仁氏、天明佳臣氏、福成雄三氏が「産業界における事故リスクと健康障害リスク」の視点から、多重下請構造のもとでの安全管理、働く人たちの 多様性と安全保健について紹介を行いました。産業界における事故リスクと健康障害リスクは、広く存在し、時代の流れで変化、多様化していることが確認されました。
続いて、小田島剛氏、平山淑子氏、吉川徹氏が「エキスパート養成コースの強みと仮題を検証する」との視点から、エキスパートコースによる取組みのグッド・プラクティス、養成コースにおける「とっておきの話」を紹介しました。グッド・プラクティスの共有、企業を超えたネットワークの形成、実践知と経験知との融合がエキスパートコースを通じで実現したとの意見が出されました。
最後に、橋本晴男氏、増田優氏、安福愼一氏が「エキスパートの活躍の仕組みづくりを提案する」視点から、エキスパートとトップや現場とのつながり、育成したエキスパートの受け皿づくり、エキスパートの価値を高めていく認定制度や効果評価などの提案がなされました。
ディスカッションでは、エキスパートコース修了者がいかに成果を出していくか、エキスパート修了者の継続教育や相互交流について意見が出されました。「エキスパートコースを通じた交流が単なる仲良しグループで終わらないように」との厳しい意見も出されましたが、これは産業界が産業安全保健のエキスパートに対して多大なる期待を寄せている証拠であると感じられました。今後は、専門性の高い集団としての発展とウェブ等を活用した情報発信やそれぞれの企業での活躍について多くの意見交換がなされました。















